耳慣れない軍事用語や専門知識の羅列に
難しい小説だなぁ・・・と感じたものでした。
(無音推進の説明の頁は読み飛ばした記憶が)
その頃に比べると
るしはの読解力も多少UPしたようです。
こうして今読み返してみると
驚くほど解り易くて簡潔な軍事小説でした。
そしてやっぱり面白い!
著者トム・クランシー後期の作品は
キング的に内面描写に頁を割くのや
(あ、キングは好きですので^−^;)
専門知識の説明描写が冗長な印象ですが
今作はスピーディーにテンポ良く展開します。
かといって人物描写がおざなりなわけではなく
(多少ステロタイプですが)
短く適切な表現で生き生きと描かれてますし
軍事的解説も逆にコレくらいの方が非軍事マニアにも分かり易い気がします。
何より、様々な人達の閃きや決断で
不可能と思われた亡命劇を実現に導く様は痛快の一言ですね!
まぁ、確かに
アメリカ側の人材が優秀すぎるとは思いますが(^−^;)
獅子身中の虫がほとんどいないですし
各部署に埋もれた天才がいすぎですよ!
(ジョーンジー、スキップ最高!)
この「アメリカ」には太刀打ち不可能かもですね・・・
時の大統領がホワイトハウスに著者を招いちゃうのも納得です。
後半のアメリカとソ連の潜水艦乗り達が
カルチャーギャップに驚きながら交流する様子が、好きです。
なんか、凄く微笑ましいのです(* ̄∇ ̄*)
この作品、ショーン・コネリー主演で映画化されてますが
前半のキャタピラーの解明がおざなりだったり
交流の場面がはしょられてたり
ボロジンがお涙頂戴劇のために死んだり
最後主役がマンキューソみたいだったりと
とにかく全然わかってないので
断然小説版をオススメしておきます。
今回の再読で気付いたのですが
すでに後の作品「愛国者のゲーム」の事件や
「クレムリンの枢機卿」の設定に言及してるんですよね!
凄いぞトム・クランシー!
(ここは素直に拍手です。ぱちぱちぱち)
このままライアンシリーズを読み返すのもイイかもですね。
もしかしたら、冗長だと思った後期作品も
案外すんなり読めるかもしれませんし。
それにしても、主人公ジャック・ライアン。
アナリストとしては超優秀ですが
そこ意外はホント「ただのヒト」で(そこがイイんですがw)
とても後年大統領になるとは思えませんよね(^−^;)